建築・設備業界でBIM(Building Information Modeling)を扱ううえで、「Rebro」「Revit」「Tfas」「Linx」といった複数のBIMソフトの理解と使い分けは欠かせません。
本記事では、それぞれの特徴や拡張子、推奨スペック、連携方法まで、実務視点でわかりやすく解説します。
※BIMを超絶初心者さま用です。
目次
1. 各ソフトの特徴と概要
ソフト名 | 主な用途 | 特徴 |
---|---|---|
Rebro | 設備設計(空調・給排水・電気) | 直感的な操作、設備専用機能、干渉チェックが強力 |
Revit | 建築・構造・設備の統合設計 | Autodesk製、建築〜施工管理まで広く対応 |
Tfas | 設備施工図作成 | 現場寄り、施工図・加工図作成に最適 |
Linx | 建築設計(意匠・BIM) | 大規模案件向き、建築意匠に強い |
2. 必要なPCスペック
ソフト | CPU | メモリ | GPU |
---|---|---|---|
Rebro | Intel Core i7以上 | 32GB以上推奨 | NVIDIA RTX 3060以上 |
Revit | Core i7/i9、Ryzen 7/9 | 16GB以上(32GB推奨) | Autodesk認証GPU推奨 |
Tfas | Core i5/i7以上 | 16GB以上 | DirectX対応GPU |
Linx | Core i7以上 | 32GB以上 | Quadroシリーズ等の高性能GPU |
3. ファイル拡張子と互換性
ソフト | 拡張子 | 互換性・読み書き |
---|---|---|
Rebro | .reb | IFC、RebroLinkでRevitと双方向連携可 |
Revit | .rvt | IFC、DWG、NWC、RebroLinkなど対応 |
Tfas | .tfs | IFC対応、Revitデータ読み込みも可(限定) |
Linx | .lcf など | IFC、DWG、Revit形式も一部対応 |
4. ソフト間のデータ連携と注意点
連携先 | 手法 | 注意点 |
---|---|---|
Rebro ⇔ Revit | RebroLink | 属性保持、建築モデルとの連携可能。中間ファイル形式(.RebroLinkFromRevit等)使用 |
Tfas ⇔ Revit | IFCまたはRevitリンクプラグイン | 接続情報の欠落に注意。手動調整あり |
Rebro ⇔ Tfas | IFC | 配管・ダクトの断面ズレ、属性変換に注意 |
Rebro ⇔ Linx | IFC | 意匠モデルの読み込み用途。整合性に留意 |
Revit ⇔ Linx | .rvt直接 or IFC | 互換性に制限あり。ファミリや寸法の精度要確認 |
5. Revitリンク機能と対応ソフト
▶ RebroのRevitリンク(RebroLink)
RebroはRevitとの双方向リンクが可能で、設備モデルをRebroで作成し、建築・構造モデルをRevitで扱うワークフローが実現できます。
▶ TfasのRevit連携
ダイテック社のプラグインにより、TfasとRevit間で詳細な設備情報をやり取り可能です。
詳細:ダイテック BIM連携
6. 実務での使い分け例
用途 | 使用ソフト | 理由 |
---|---|---|
意匠設計 | Linx、Revit | 建築モデル・意匠表現が強い |
設備設計 | Rebro、Revit | 配管やダクト配置に適した機能 |
施工図作成 | Tfas、Rebro | 施工性を考慮した加工図に対応 |
干渉チェック | Navisworks+Revit/Tfas | BIM統合モデルの整合確認に活用 |
7. まとめ
BIMソフトの使い分けと連携方法を理解することで、業務効率や設計品質の向上が図れます。
特にRevitとのリンク機能を活用することで、各ソフト間の垣根を超えた柔軟なワークフローが実現できます。
ぜひ本記事を参考に、最適なBIMソフト活用を目指してみてください。
ご質問・補足のご要望があればコメント欄またはお問い合わせよりお気軽にどうぞ。